歯周病原性細菌が産生する内毒素由来の疾患|西新宿で東洋医学・小児歯科・統合医療による歯科治療を行なう小野田歯科医院

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歯周病原性細菌が産生する内毒素由来の疾患

2007.8.1

歯周病原性細菌が産生する内毒素であるリポポリサッカライなどの代謝産物が、歯肉溝から体内に入り血流に乗って全身に運ばれると、動脈内で炎症性細胞が増殖し、内毒素と結びついたサイトカインやマクロファージが全身性疾患の原因となる様々な応答を引き起こします。
1.発熱
歯周病が進行しグラム陰性細菌が増加すると、その結果産生される内毒素も増え、マクロファージなど発熱に関わるサイトカイン産生が起きます。口腔清掃を中心とした口腔ケアーが、口腔内細菌数を減らし発熱回数を有意に減少させる効果があることが発表されています。
2.糖尿病
糖尿病が生体の炎症を悪化させることから、歯周病の誘発因子であることは古くから知られています。ところがこの逆に歯周病が糖尿病の増悪因子となることは案外知られていません。歯周病原因菌の感染により歯周組織でサイトカインの過剰生産が起こり、これらが血流にのって全身に運ばれるとこのサイトカインは全身のインシュリン標的細胞に働き、インシュリン抵抗性が生じることから、Ⅱ型糖尿病が発現すると考えられています。
3.骨粗鬆症
骨粗鬆症は一般的に老年に多く、特に閉経期以降の中高年の女性に多く見られます。また最近よく言われる食生活の乱れや過度のダイエットから、カルシウム摂取不足が生じ、若年者の女性にも骨密度の低下が見られ、骨粗鬆症予備軍とも言われています。そもそも骨粗鬆症はエストロゲンの欠乏に起因する病態で、エストロゲンの欠乏により生体内の骨代謝機能が破壊されるために、歯槽骨吸収が起こることになります。骨粗鬆症は歯周病のハイリスク因子です。一方、歯周病原因菌により局所である歯肉で誘導されたサイトカインは、血流にのり全身に運ばれ病的骨吸収のメカニズムに関与しているとも言われています。骨粗鬆症の国内での潜在患者は1200万人とも言われ、高齢者でひとたび骨折すると日常生活動作能力が著しく低下するために、関連する医療費は1兆3千億円にも上ると言われています。
4.早期低体重時出産
早産(37週未満)や低体重児出産(2,500g)などの妊娠時に発生するトラブルは、腎盂腎炎や膀胱・尿道炎などの感染症が原因であることは良く知られています。しかし
最近、中等度~高度歯周疾患の妊婦の早期低体重児出産のリスクは、健康な妊婦と比べ約7.5倍と高いことが分りました。

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