統合医療の黎明

１１月の４週、５週にかけ、続けざまに私の所属する日本統合医療学会（東京）、日本全身咬合学会（名古屋）、日本歯科東洋医学会（福岡）と学術大会のオンパレードでした。特に２１日～２３日東京大学安田講堂で行われた第１３回日本統合医療学会【ＩＭＪ】学術大会（旧ＪＡＣＴと旧ＪＩＭが統合し、統合以前に開催された学術大会から通算。大会長：渥美和彦東京大学医学部名誉教授）において、この学会通算５年目の発表を行いました。

ＩＭＪ２００９東京大会では『統合医療の時代来る～東洋の智恵と西洋科学の融合』と題して、ここ数年統合医療を実現するための学術連合・議員連盟・文化人・企業の会が発足し、更に国民会議も組織され政権交代も加わり、いよいよ統合医療の夜明けかと囁かれる今日この頃です。

私は『舌痛症患者に対する乳酸菌の混合培養による発酵産物（生源）の長期使用経験例』と題して発表を行いました。この症例は２０００年に日本歯科東洋医学会誌に、更年期障害で１０年近くなかなか治癒せず医療機関を転々としていた舌痛症患者さんが、３週間の生源の服用で治癒したという日本で最初に乳酸菌生産物質を歯科治療に応用した症例報告の、その後の１０年の経過を追ったものです。舌痛症経過後８年近くサプリメントを飲み続けていたのが、２年近い中断で舌痛症が再発し、再度生源の服用で治癒したという治療経験を元に発表を行ったものです。サプリメントを摂り養生するという良い生活習慣は、健康を維持する上で力になるというまさに『持之以恒』の精神が分かる症例でした。