口腔粘膜の病変について(3)ウイルス感染症|西新宿で東洋医学・小児歯科・統合医療による歯科治療を行なう小野田歯科医院

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口腔粘膜の病変について(3)ウイルス感染症

2009.2.1

口腔のウイルス性疾患では、口腔内外の粘膜や皮膚に小さな水泡を形成し、時間的な経過かとともにそれが破れ潰瘍やビラン(ただれ)または痂皮(かさぶた)となる特徴があります。
1.単純疱疹
単純ヘルペスによる感染で、口腔内では歯肉・口蓋・頬粘膜・舌・口唇などに小水疱が群発し、これらは早期に破れ1~2㎜ほどの境界が明瞭な円形のビランとなり、このビランはその後白色の偽膜で覆われます。全身的疾患としては帯状疱疹との鑑別が必要で、口腔疾患としては急性壊死性潰瘍性歯肉炎との鑑別が必要となります。急性壊死性潰瘍性歯肉炎は、歯肉辺縁部に壊死や潰瘍が生じ偽膜で覆われることから、単純疱疹の中期~後期の症状に似ていますが、通常歯肉以外の粘膜には異常がありません。また15歳前後から40歳ぐらいまでの青年期~成人前期に見られますが、不潔な口腔内、ストレス、喫煙などが発症因子となるため、単純疱疹と鑑別が出来ます。
2.帯状疱疹
ヘルペスゾスターウイルスによるもので、顔面および口腔内では片側性で、小水疱が三叉神経領域に沿って発現します。また小水疱は後背部や後頭部など近く神経領域に帯状に発現し、かなりの痛みも伴うことから、発症年齢とあわせ単純疱疹とは容易に鑑別できます。
3.ヘルプアンギーナ
乳幼児に好発するコクサッキーA16ウイルスの感染によるもので、咽頭に小水疱が多発し1~3日間熱発します。その後通常1~4日で解熱し、水疱も1週間程度で消失します。感染期間が短く好発年齢も低いことから、歯科医院においてこの症例を見ることはごく稀です。
4.手足口病
幼児・小児に好発するコクサッキーA16あるいはエンテロウイルス71の感染によるもので、手や足の症状が出る前に口腔内症状が先に出るのが特徴です。口腔粘膜の水疱は突然出現し皮膚病変と移行することから、流行期に歯科治療の際や保健所での歯科検診の際に、初期の口腔粘膜上の水疱を発見し、掛かりつけ小児科医または内科医への受診を薦めた経験が幾度もありました。
e.麻疹
原因ウイルスである麻疹ウイルスの保有者から感染した後、1~2週間して症状が出始めます。まず、発熱、咳、鼻水、結膜炎が出始め、特に咳が強くなり、2~4日目ごろ一旦熱が下がりかけます。このころ口腔粘膜(臼歯相当部)にコプリック斑と呼ばれる白い斑点が出現しますが、この時期はもっとも感染しやすい時期で自宅療養中のことが多く、歯科診療室においてコプリック斑を見ることは非常に稀なことになります。

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